リスニング

発音とリスニングは表裏一体で別々にするのはちょっとおかしいけど別のページにしてしまいました。ここでは発音で紹介しなかったものをいくつかあげます。まずは完全版英語リスニング科学的上達法―音韻篇と英語リスニング科学的上達法。完全版じゃない方は思い出深い本でも紹介してるけど、みかりんの英語学習の原点とも言うべき本です。これで訓練するとRとLとかBとVとかSとTHとか母音といった日本人が聞き分けを苦手としている音韻を聞き分けられるようになります。みかりんで検証済み。完全版じゃない方はRとLと母音がいくつかなんだけど完全版の方ではBとVやSとTHも登場して母音の数も増えました。ついでにRとLの訓練がかわいくなっていたりもする。

さて次は、英語リスニング・クリニックです。レベル的には中級以上が対象。放送通訳の第一人者たちが通訳養成のためのトレーニング方法を用いてリスニング力を高めるためのアドバイスをする、という本。ディクテーション、シャドウイング、スラッシュ・リスニング、スラッシュ・リーディング、ラピッド・リーディング、サマリー、音読即訳、語彙強化、多読・多聴などなど。付属のCDで訓練できます。リスニング力診断表っていうのがあって、それを見ると自分に何が欠けているのか、どうやってそれを克服すればいいのか、というのがわかるようになっています。きちんと取りくめばかなり力がつく。良い本です。特に中級以上でリスニングが伸び悩んでいるっていう人にオススメ。

上の英語リスニング・クリニックではちょっとレベルが高すぎて、自分には向かないという人のための英語リスニング・クリニック―Diagnoses and remedies (初診者コース)も発売になりました。初心者じゃなくて初診者なところがちょっとすてき。
お医者さんつながりということで、英語リスニングのお医者さんも紹介しておきます。「個々の音の発音」をよくしたり、直したりという教本ではなく、「音と音のつながり」「聞こえなくなる音」などにポイントを絞った本です。

でもって今度は、雑音・雑踏のなかのリスニングです。教材の英語ってクリアでまわりにはなんにも雑音なんてないっていう実際とは違った状況なんだよね。そんな作られた不自然な英語だけ聞きとれても実際の英語は聞きとれない。だから、電車の中、街の騒音、電話ごしの会話、ラジオのニュースなど、雑音入りのCDでリアルな英語でリスニングの練習をする。そういう教材です。リアルな英語といってもいきなり洋画や海外ドラマに手を出すのはちょっと…、って思う人はこの本からはじめてみるのがいいんじゃないかな。ところで、最近は洋画を素材にしたリスニングの教材がいろいろ出てきて勉強しやすくなったよね。アルクのCinePowerシリーズとか、朝日出版社の映画で英会話とかね。

同じようなコンセプトの教材として、LIVE from N.Y.やLIVE from N.Y. IIがあります。ニューヨークで集めたナマの音素材を使って、リスニングの学習をする、というものです。CDに収録されている英語は、ほとんどがプロの俳優ではなく、一般のニューヨーカーたちがしゃべっているもので、上空を飛行機が通過する音や、人々の雑踏のガヤガヤなどまで入っているます。キャンパス編として、Live on Campus in the USAもあります。講義、ディスカッション、プレゼンテーションからクラブ活動、ルームメイトとの会話など、キャンパスライフの生の声が収録されています。

今度は初級者向けのものを。VOAがオススメ。VOAっていうのはVoice of Americaの略でアメリカの国営ラジオ放送なんだけど、スペシャルイングリッシュっていうのがあります。それは非英語圏の人々のために、使用語彙を1500語（日本の高校1～2年生くらいまでに学習するレベルで使用頻度の高いもの）に限定し、話すスピードを通常の3分の2の1分間に100語程度（ひとつのフレーズを読むスピードはほぼネイティブスピーカーと変わらずに、フレーズ間にポーズを置く読み方）におさえた英語のプログラムで、初心者にはこの上ない素材です。VOA英語ニュースリスニング初挑戦―4週間で必ず聞き取れるなんてのがあります。ちなみにこれは小林敏彦先生の本。VOAスペシャルイングリッシュ・シリーズヒーローズinアメリカ―アメリカン・スピリッツを伝える偉人たちの半生を聞くというのもあります。

「英会話はリスニングから」をコンセプトに、逆転の発想による新メソッドで英語力のアップを目指すCDブックのシリーズ。入門用、初級用、日常生活やビジネスの自然な会話が聞き取れ自由に会話ができるようになることを目的とした中級用、TOEIC700点以上、英検1級レベルの上級用の4レベルがあります。